戦時中に人間魚雷を造っていたりもした伊万里川南造船所。
戦後50年近く廃墟になっており、2008年に訪問したことがある。
しかし、その後2012年に解体され、今では更地になっている。
だが、そこへ向かう道中、海の方にこんなものが見える!!

ん!?あれはなんだ・・・!?
なにやら廃墟のようなものが見える。
あれは何の跡なのだろうか・・・!?

陸の方から回り込んでみた。
実はこれ、向山炭坑という炭坑の跡地。

海上には4つの構造物が残り、陸上にも大きな構造物が残っている。
向山炭坑は1912年に操業を開始し、1963年に閉業した。

1963年に閉業したということは50年以上もここに残っているということになる。
確かに海の中に残ったこんな構造物を撤去解体する手間を考えたらそのまま放置もやむなしか。

現在も大きく残っているのはこの部分だけだが、
かつてはそれなりに規模も大きい炭坑で、内陸の方にたくさん施設があったようだ。
今では自然に包まれている。

陸にあったコンクリート造りの建物。
遠くから見るとそうでもないが、近くに行くとかなり大きい!
この建物は何の跡だったのだろう?


立派な鉄筋コンクリート。上の階には行くことができなかった。
山沿いから木を伝っていけば行けないことはないのかもしれないけど、さすがにちょっとキツいかな。

コンクリの建物から海の方を眺める。
かつてのことを想像してみるが、なかなか難しいもんだ。
いつまでここに残っているのだろう。

ふと足元を見るとカブトガニの亡骸が落ちていた!!
カブトガニといえば九州北部と瀬戸内海の一部にしか生息していない。
めちゃめちゃ珍しい!野生のやつは初めて見たわ!!


浜の方にも何かの遺構が残る。
波に浸食されてしまい、コンクリートはボロボロ。
もはや何の跡だったのかもわからない状態。

海の中に残る構造物。
この日も大分潮は引いていたが、完全に潮が引いた状態なら手前の建物なら行けるらしい。
おそらくこの日も裸足になれば手前までは行けただろう。


コンクリートで出来た巨大な柱。
向こうのコンクリートの建物までコンベアが通っていたようだが。
今では見る影も無い。

当時は船で石炭を運んでいたのだろうか。
しかし、沖の方まで浅くなっていそうで大型の船は来れなさそう。
それとも、当時はもうちょっと深かったのかな?

よく海の上にこんな建物を作ったもんだ。

斜めになっている建物。
これに乗るのはめちゃめちゃ怖い。
そのまま倒れてしまいそう。

こちらに石炭をたくさん入れていたのだろうか。
満潮になると下の方の線のところまで水が上がってくるんだろうな。

奥にある構造物。
ハシゴの高さから察するに船で上がっていたのだろう。
上の方には鳥の巣が出来ている。


コンクリートの遺構の2階部分。
ハシゴがあったら上がれるだろうになぁ~
というわけで、向山炭坑。
小規模ながらなかなか絵になる廃墟であった。
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