岡山県の山奥。
そこにかつて鉱山があった。
銅を採掘していた鉱山で、昭和36年に閉山。
54年前に閉山していることになる。

山奥の細い道を車を走らせること数時間。
ついに竜山鉱山へと到着した。
実は2008年に西日本を旅したときも行こうとしてたんだけど、
道が分からずに断念してしまった。やっぱりナビあると便利だわ。

ちなみに手前にはこんな建物もある。
こちらは鉱山で働いていた従業員の住宅。

奥には鉱山が見える。
職場まで徒歩1分という環境はメリット・デメリットどちらもあるだろう。

住宅は植物に飲み込まれかけていた。
入り口のところの木なんて現役時代はなかっただろうに。
ここが廃墟になってから半世紀以上経つ。
こうして生き残っていることが奇跡のようなもの。

玄関を入ったところ。
昔の木造建築ってやっぱりいいよね。

2階へ続く階段は完全に崩壊していた。
もはや2階へ行くことはかなわないが、それでいいのかもしれない。
2階を歩いていて床が抜けたらと思うと恐ろしい…

ひどくボロボロの状態。
54年という時間の経過を考えると仕方がないのかもしれない。

1階の空間。
従業員のフリースペースになっているのだろうか。
かなり広めの空間であった。

足元は畳が陥没してしまっている。
廃墟を探索するときは足元に注意しなければいけない。

奥のスペース。ガラスと植物と木がいいコントラストを作っている。
布団が置いてあったが、ここで誰かが寝ていたのだろうか。

ストーブが落ちていた。
このあたりの冬場はとても寒い。
雪の影響で廃墟の劣化もさらに進むんだろうな。

廃墟では酒ビンがよく落ちている。
人里離れた田舎ではお酒くらいしか楽しみがないのかもしれない。

炊事場。奥の壁が崩壊し、自然と一体になっていた。
流しのコンクリートから植物が生えているのも異様な感じ。

冷蔵庫。流石に中身を見る勇気はなかった(笑)
奥の窓枠にはビンや缶が並んでいる。

冷蔵庫の裏側とコタツの中身?
54年前の電化製品事情が見えてなかなかに面白い。

寮の廊下。職場と近いのはいいのか悪いのか。
休憩時間に昼寝とか出来るだろうけど、仮病とか絶対出来ないだろうしなぁ(笑)

最後に、出口のところにイスが置いてあった。
一体誰が置いたのだろうか?
というわけで、そろそろ本命の鉱山に行こうと思う。

さて、こちらが鉱山エリア。
先ほどの住宅エリアからは徒歩30秒で行くことが出来る。

こちらもかなりの植物の侵攻。
長靴を履いていたのが役に立った。
ホントは動きやすくてガードもちゃんとしてるブーツとかがいいんだけどね。

一番下のところ。
鉱山で掘り出して加工した鉱石をここでトラックに落としていたのだろうか。

先ほどのところから1段上がったところ。
数年前までは屋根も残っていたらしいが、2015年7月時点では崩壊していた。

下には山のほうから湧いた水が溜まっていた。
ここでも長靴が役に立ったぞ!

電気系統の配電盤など。
機械類は撤去されていた。

ここの階段も木で出来ていたため、崩壊していた。
雪の重みで崩れてしまったのだろう。

上部にはベルトコンベアが通っていた。
このコンベアで鉱石を運んでいたんだろうが、頭上を通るのはちょっと怖くないか?

段の上のほうは更にボロボロ。
もはや廃墟としても限界に近い。

ホントはこのあたりにも屋根があったんだろうな。
廃墟年齢は54年だけど、築年齢は更に上だろう。
ひょっとしたら戦前の建物かもしれない。

その建物がこんな状態とはいえ、残ってること自体が奇跡に近い。
ここで働いていた人が閉山時に20歳だったとしても現在74歳。
その2へ続く
コメント