東京都で最も有名なスポット!目黒寄生虫館はカップルだらけだ!(14/3/8) 2

博物館

その1の続き 

2階の展示スペース。
1階も2階も、展示スペース自体は決して広くないものの、
見所がたくさん。じっくり見ようとするとかなりの時間がかかる。

多包条虫

いわゆるエキノコックスのこと。
日本では主に北海道で見られる寄生虫。
キタキツネなどが感染経路となっている。

マンソン裂頭条虫

幼虫が人間の身体の中を動き回るという実に恐ろしい虫。
写真は乳房の中(左)と、目の下(右)から摘出しているもの。
想像を絶する恐怖と痛みだろう・・・

犬の心臓に帰省した犬糸条虫
これほどの量の寄生虫にやられたらひとたまりもないだろう・・・

水田性皮膚炎
ムクドリなどに寄生するセルカリアが人間の皮膚を食い破ることによって起こる。
セルカリア自体は人間の体内では成虫になれないが、皮膚炎を引き起こす。
なんとも迷惑な話である。

日本海裂頭条虫

マス寿司を食べた結果、こいつに寄生られた。
便にちぎれた身体の一部が出てきたため発覚に至った。
自覚症状は一切無かったらしい。

サナダムシと言われればこういう形をイメージするが、
サナダムシは条虫など、ひも状の寄生虫の総称で、特定の寄生虫を指すものではないらしい。

サクラマスの筋肉に潜んでいる幼虫。
う~む・・・大きさにもよるが、マス寿司の中にいたら気づかずに食べてしまうかも・・・

アニサキス

主に魚介類に寄生する寄生虫。
人間の体内で成虫になることはないが、
アレルギー症状による激痛を引き起こす。

ミンククジラの胃に寄生したアニサキス
見た目のインパクトだとこいつが一番キツいかもしれない。

ツチクジラの胃に寄生したクラシカウダ
こいつも人体の中を動き回るらしい。
取り除くには外科手術しかないそうだ。

パンクロフト糸状虫

フィラリアに引き起こされる症状。
陰嚢水腫といって、○○にリンパが溜まって驚く程腫れてしまう。
写真も展示してあったが、これが一番恐ろしかったかも・・・

有鉤条虫が寄生したことによって引き起こされた皮膚病。
皮下ではおびただしい数の幼虫が孵化している。

懐かしのぎょう虫検査シート。
小学生の頃やった記憶がある。
今の子供たちもこれやってるの?

南アフリカにはツェツェバエによって移される睡眠病というものがある。
この病気にかかると眠り続けて死ぬらしい。
ある意味では苦しまず、楽な死に方かもしれないが・・・

2階の一部のコーナーでは寄生虫の対策もきちんと紹介されていた。
淡水性の魚介類は煮るか焼くかしたほうがよい。
ヤマメとかイワナは刺身も美味しいんだろうけどねぇ。

牛肉・豚肉はよく火を通すことが第一。
ユッケとか美味しいが、何年か前に食中毒が出たせいで、
今では食べることができない。

生野菜はよく洗う
汚れがついているものを敬遠する人もいるが、
土がついているのはちゃんとした畑で作られた証拠。
イモムシがついていたりするのも新鮮な証拠。

ペットなどと遊んだあとや、食事の前にはよく手を洗う。
これも当たり前と言えば当たり前のこと。

皮膚からうつる寄生虫の流行地では水や土または昆虫などに注意する。
でもこれって限界ある気がする。例えば蚊が媒介する寄生虫など、
いくら虫除けしてもすべての蚊を防ぐことは不可能なのでは?

奥には寄生虫学の歴史が展示されてあった。
その歴史はかなり古く、平安時代の「医心方」には既に寄生虫に関する内容が記されてあった。
当時は寄生虫の被害に逢う人も今より多かったことだろう。

寄生虫学の第一人者山口佐仲博士の研究ノート。
寄生虫に関する詳細なスケッチが特徴。
写真技術も今ほどではなかった時代、スケッチの能力は実は重要な能力だった。

奥にはミュージアムショップがあり、
その手前では書籍のコーナーがあった。

この本は販売しているものではないが、
この中の一部はショップでも販売していた。

人や動物に寄生する昆虫と、吸血する昆虫類とダニ類
先ほどの寄生虫よりサイズも大きく、見つけやすいものの、
こいつらはこいつらでタチが悪い。

ヒトヒフバエの寄生。
体内にウジが寄生し、人肉を食い、成虫となって体外へ出ていく。
なんとも恐ろしいハエ。日本に生息していないのが幸いか・・・

最後に、この日の夕方にスーパーでぜんまいを見かけた。
もう完全にアニサキスを連想してしまったよ。
それくらいインパクトの強い展示だった。

というわけで、目黒寄生虫館。
先程も述べたが、決して広くない展示スペースのわりに、
ボリューム満点の内容で大満足だった。

カップルで来ている人も多かったが、
もしデートで来るなら、来るタイミングは考えよう。

内容がしっかりしすぎているため、あまりにもストレートすぎる展示内容なので、
食事の直前・直後には来ない方がいいかも(笑)

 店名目黒寄生虫館
 住所東京都目黒区下目黒4−1−1
 電話番号03-3716-1264
 料金無料
 営業時間午前10時~午後5時
 定休日月曜日(月曜が祝日の際は間近の平日)
 関連URL公式HP

コメント

タイトルとURLをコピーしました